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やっぱりマスクは必要でした

 

 


こんにちは。

北原LSC総合診療科の和田吉生(わだよしき)です。

これも少し前の話になります。
4月20日に国立感染症研究所感染症疫学センターが、
健康観察を行う「濃厚接触者」の定義を見直しました。
新しい定義ではー

 1.感染者の発症2日前から
 2.手で触れることの出来る距離(目安は1メートル)で
 3.必要な感染予防策(マスク)なしで
 4.患者(確定例)と15分以上の接触があった者

これらの条件を満たす人を「濃厚接触者」とすることにしました。
最も「ん?」となるのは“発症2日前から”という点でしょう。
ここをきちんと知ることで、これまでのマスクに対する考え方も
よく分かるようになりますので、少しじっくり解説させて頂きます。

まずは、これまでの医学の常識をお知りおき下さい。
通常のコロナウイルスのかぜ症状しかり、インフルエンザしかり、
あるいは2003年のSARSや2012年~のMERSしかり、
主にかぜ症状・呼吸器症状を呈するウイルス感染症は、
「発症してから人にうつる」というのが常識でした。
逆に言うと「発症しなければ人にうつらない」と考えられていました。
(本来、事実は異なりますが、一般の方に分かりやすく伝えるため、
あえてクリアカットに上記のように記載しています)

発症すると鼻水、くしゃみ、咳が出るようになり、
それら飛沫の中にウイルスがたくさん潜んでいて、
飛沫を吸い込んだり接触して体内に取り入れてしまうことで、
ウイルス感染が成立すると考えられていたのです。
一般的なマスクは、ウイルスからするとザルのような構造なので、
マスクをしてもウイルスを吸い込む可能性は十分ありますが、
マスクをすることで飛沫の飛散量や距離を大幅に減らせるので、
マスクは発症して症状がある人がすることに意味がある、
発症していない人がマスクをしてもあまり意味がない、
というのがこれまでの医学的常識でしたし、私もそう考えていました。

ところが!です。今回のSARS-CoV-2は、そうではなかった。
SARS-CoV-2の感染経路を丁寧に辿っていくと、どうも潜伏期半ばで
発症している人たちが結構いるという事実が明らかになりました。
つまり、発症前から感染性があり知らぬ間に人にうつる、という
にわかには信じがたいデータがたくさん出てきたのです。
発症していないのにどうやってうつるの?って思いません?
実はSARS-CoV-2は、鼻咽頭粘膜だけでなく、
唾液中にもたくさん潜んでいることが分かってきました。
つまり一見発症していなくても、唾液中にはたくさんのウイルスがいて、
近距離でお話をすると、つばが飛んで飛沫を吸い込んでしまうわけです。
あるいは、発症前の無症状の保菌者と接触することもあるでしょう。
かぜをひいていなくても咳が出たりくしゃみが出ることだってあります。

発症していなくても人にうつる可能性が極めて高く、
むしろ「感染性は発症2日前がピーク」とわかったのです。
ことここに至って、無症状の人がマスクをすることの意味が出てきます。
発症していない感染者が最も他人にうつす可能性が高いのですから、
症状がなくても片っ端からマスクをしておかないといけません。
世間では、WHOは途中で言うことを変えた、やっぱりマスク必要じゃん、
と仰る方々がいましたが、確かにマスクは必要なウイルスなのでした。
でもしかし、WHOは責められません。これまでの常識が通じないのです。
きちんと勉強している人ほどマスクの適正使用を訴えていましたが、
今やこれまでの知識・常識が変わりました。わたしは素直に反省します。
外出の時は、症状のある人もない人も全員マスクをするべきです。


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