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“コロナとの共存”を考える・Part 2

 

 


こんにちは。

北原LSC総合診療科の和田吉生(わだよしき)です。

今回は『コロナとの共存を考える・Part2』と題して、
前回とはまた違った視点から考察してみたいと思います。

私がpost coronaではなくco-coronaの時代が来ると考える理由は、
コロナウイルスには非常にやっかいな側面があるためです。
ご存知の方も多いかと思いますが、旧来のコロナウイルスは、
かぜ症状を引き起こす、その辺に当たり前にいるウイルスでした。
「かぜ」の約15%程度がコロナウイルスによるものとされています。
そんなよくある症状の何がやっかいなの?と思われるかもしれませんが、
かぜって1回かかったら、しばらくかからないってことではないですね。

実際に、米国・ニューヨークのコロンビア大学からの報告によると、
我々人類は頻繁に同じコロナウイルスに再感染していること、
場合によっては同じ年に再感染してしまうことさえあるとのことです。
つまり、年に何回も新型コロナにかかる人が出てくるかもしれないのです。

コロナウイルスに対して人間が免疫を維持できる期間は短いかもしれない。
となると、毎年冬になったら流行するインフルエンザと同じように、
新型コロナウイルス感染症も毎年流行する可能性が出てくるわけです。
いま現在、世の中の議論やメディアの論調を見ていると、
この点に関してはあまり真剣に取り上げられていないように思います。
みんなどこか楽観的と言うか、いつか必ず「終息する」と思っている。
1回かかったら抗体ができるから2度とかからない、ですとか、
抗体を持っている人には証明書を発行してお墨付を与える、ですとか、
まるで麻疹(はしか)やおたふくかぜと同じような考え方ですが、
旧来のコロナウイルスの常識からすると、とてもそれは言えません。

少し話が逸れますが、そもそも麻疹のように終生免疫が得られるウイルスと
インフルエンザや旧来のコロナのようにそうではないウイルスとの差が、
どこにあるのかをきちんと説明することさえ、我々はまだできないのです。
インフルエンザやコロナはウイルスが微細な変異を繰り返すからなのか、
そもそも体内で作られる抗体が一時的な効力しかないのか、謎だらけです。
そして、今まさに流行している新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が、
麻疹に近い1度かかれば2度とかからない免疫を獲得できるウイルスなのか、
旧来のコロナに近い一時的な抗体しか作られないウイルスなのか、
そんなことさえも我々はまだ見定めることができていない状況なのです。

普通に考えると、旧来のコロナウイルスと同じような状況になりそうです。
でも今のところ、再感染を示唆する状況がないことは大きな朗報です。
時々、PCR検査が再び陽性に!というニュースが飛び込んできますが、
これまでに明らかに再感染したとされる患者さんはいないはずです。
問題は、この獲得した免疫がどのくらいの期間持続するのかという点です。
終生免疫となるのか、5~10年くらいは持続してくれるのか、
はたまた半年くらいで免疫がキャンセルされてしまうのか。
もちろん免疫が長く続いてくれるのに越したことはないのですが、
最悪の場合、例えワクチンや治療薬が開発されたとしても、
インフルエンザのように毎年流行するやっかいな感染症、
となってしまう可能性だって十分にありえるわけです。
コロナ禍が今後どうなるか、全てはこの免疫の持続期間にかかっています。

ちなみに私の予想ですが、「獲得する免疫力は人による」と思っています。
なんともズルい答えですが、多分これが1番真実に近いと思います。
新型コロナにかかっても、かぜ程度ですっと治ってしまう人もいれば、
命を脅かすような重篤な状況なり、実際に命を奪われる人もいる。
同じように、終生免疫に近い長期の免疫を獲得できる人もいれば、
全く免疫ができず何度も繰返し感染してしまう人もいる。そう思います。

さて、長々と新型コロナウイルスの不確定要素について書いてきました。
詰まるところ言いたいのは、これは最悪の想定ではありますが、
新型コロナウイルスは毎年の流行になる可能性があるということです。
となれば、インフルエンザウイルスともそうしているように、
新型コロナウイルスともお付き合いをしていかないといけません。
いちいち、今と同じレベルで自粛をしていては生活が成り立ちません。

では、新型コロナウイルスと共存していくためには、どうすべきでしょう?
ひとつの大きなヒントになるのが、今年のインフルエンザ流行状況です。
今シーズンは、インフルエンザの発生が尋常ではなく少ない状況でした。
これはたまたま?いやいや、単なる偶然ではないと私は考えています。
実は新型コロナウイルスが騒がれる前、つまり2019年12月時点までは、
インフルエンザ発生は、過去5シーズンと比較してかなり多い状況でした。
それが、新型コロナウイルスが騒がれ出した2020年1月頃から、
相反するようにインフルエンザの発生がぐぐっと減少し、
結果的には過去5シーズンの中で、最も流行せずに終息したのです。
(http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/assets/flu/2019/Vol22No17.pdf)

これは、明らかに皆さんひとりひとりの衛生意識が影響しています。
つまり、外出時はマスクを着用し、こまめにかつ入念に手洗いをした結果、
過去に類をみないほど、インフルエンザを押さえ込めたということです。
コロナウイルスはインフルエンザと同様、接触・飛沫で拡がります。
インフルエンザと同じような行動をとれば、押さえ込めるはずなんです。
この点を正しく認識しみんなで共有し、すべての国民が徹底的に行えば、
ウイルス感染症の脅威は、今よりもずっと小さいものにできるはずです。

ふだんから、こまめに石けんで手を洗う。
ふだんから、外出時や人混みに入る時にはマスクを正しく着用する。
ふだんから、不特定多数の人が触れるようなものには触らない、置かない。
どうしても触れざるを得ない時は、その前後にきちんと手指消毒する。
ふだんから、体調が優れない人が休みやすい職場環境を整える。
ふだんから、できる人は時差出勤やテレワークを行い、無駄な密を避ける。
ひとつひとつはなんてことはない。意識次第でできるはず。

逆に言うと、co-coronaの時代を力強く生きていくためには、
衛生観念をしっかり理解し行動できる素養が、求められるのだと思います。
正しく理解し実践できる企業や社会が、成長していくのだと思います。


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