こんにちは。
北原LSC総合診療科の和田吉生(わだよしき)です。
菅総理大臣は就任後初の外遊に出発されました。
ビジネスや留学などでの海外渡航も段階的に解除され、
また徐々に国際的往来が活発になりつつあります。
コロナ以前の状態に復するのはある意味喜ばしいですが、
日本でも未だに感染終息の明るい兆しは見えず、
今冬の感染爆発の可能性に医療現場は戦々恐々としています。
そして、ヨーロッパでも新たな流行が拡大しています。
WHOによると16日に報告されたヨーロッパ全体の感染者数は、
15万7000人に達しました。あれだけ厳重な警戒が敷かれた
第1波の時でさえ、多くてもせいぜい1日4万人程度でしたが、
その3倍以上の感染者が報告されていることになります。
フランスはじめ各国は夜間外出制限など再度規制強化を行い、
新型コロナウイルスの拡大防止に躍起になっています。
感染者が爆発的に増えている要因は様々検討されておりますが、
各国の検査体制がさらに拡充・整備されている点が大きいようです。
実際に感染による重症化率・死亡率は低下傾向となっており、
感染者数の増加と比べて、死亡者数はそこまで増えていません。
第1波の際には、都市の完全封鎖(ロックダウン)を敢行した
ヨーロッパ各国ですが、現状ではそこまでの厳しい制限は行わず、
夜間の外出禁止や営業禁止などに留めているのも特徴です。
第1波の対応を反省し、各国が「最善」の対応を模索しています。
海外渡航が段階的に解除されると、日本でも4月5月のような、
いや、あの時以上の流行が起きることは容易に想像がつきます。
かといってあの時のように再び経済活動を厳しく制限すると、
コロナは回避できても、生活が立ちゆかなくなる人で溢れます。
私たちはコロナによって究極の選択を迫られ続けています。
完璧な正解は見えない中で「最善」の対策をする他ありません。
手洗い、マスク、3密回避の徹底は個人でできる最善の防御です。
基礎疾患がある方はインフルエンザの予防接種もしましょう。
(すみません、当院ではすでに予約受付は終了しましたが…)
当院でも引き続き感染対策を徹底しながら、
粛々と日々の診療を継続して参りたいと思います。
どうぞよろしくお願い申し上げます。