小児科一般、乳幼児健診、予防接種のほか、アレルギー(免疫・リウマチ疾患を含む)、心疾患、神経疾患、心身症の専門外来を設け、幅広い小児の診療をおこなっています。特に、ご家族の心配や不安にお応えできるよう、お子様に優しい診療と丁寧で分かりやすい説明を心がけています。

小児は0歳から15歳まで(16歳未満)とされており、新生児期・乳児期・幼児期・学童期・思春期の病気を扱っております。

診察日・受付時間

 午前午後夜間
月~土曜日8:30~12:3013:30〜16:30診察なし
水曜日8:30〜12:3015:30〜16:2016:30~18:30(完全予約制)

※下記にご注意ください※

・金曜日の午後は、予防接種(完全予約制)のみの対応となります。

・第1、第3土曜日の午後 仁科医師による診察は完全予約制になります。

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042-655-6665

(電話窓口受付時間: 平日および土曜日8:30〜16:30)

事前問診について

事前問診票をプリントアウト・ご記入の上お持ちいただくと、
診療がスムーズになり、待ち時間を短縮できます。

こんな症状はご相談ください

風邪かしら?

子供は暑さや疲れ、興奮、ストレスなどで熱を出しやすいものです。熱が出ても1日は家で様子をみましょう。
翌日になっても熱が続き咳や鼻汁・喉の痛みを伴う場合は、いわゆる風邪ということになります。多くはウイルスの感染で特別な治療法をしなくても、数日で自然治癒します。ただ、溶連菌感染症など抗生剤治療で確実に治す必要がある病気もあるので、余裕があれば2日目には一度受診されることをお勧めします。特に保育園・幼稚園・学校など集団生活をしているお子様の場合、インフルエンザやプール熱(アデノウィルス感染症)や新型コロナ感染などでは、感染対策上診断がついていることが望ましく、この点でも発熱2日目に受診されることには意味があります。RSウィルスによる風邪も少なくありませんが、乳児期(時に1歳でも)には肺炎で入院治療が必要な場合もありますので、呼吸が速い・苦しそうなどの場合には早急な受診が必要です。
熱が5日続く場合には注意が必要です。特に発熱中に発疹が出た場合には必ず受診してください。川崎病といって特殊な治療が必要な病気の可能性があるからです。川崎病では発熱と体の発疹、目と舌が赤くなる、首のリンパ腺が晴れる、指先が赤くなり皮が剥ける、BCGの跡が赤くなるなどの症状が出てきます。熱と発疹でも、2日-4日で熱が下がり、下がった後に発疹が出た場合は突発性発疹(生後6か月―2歳くらいの乳幼児)と考えられ、特に受診の必要はありません。
【当院で可能な検査】
溶連菌検査、インフルエンザ、新型コロナ、アデノウィルス、RSウィルス、ヒトメタニューモウィルス、マイコプラズマ、血液検査】

急な腹痛

急な腹痛

胃腸炎に伴う腹痛が多いのですが、中には急性虫垂炎や腸重積省・腸閉塞など。なるべく早く手術などの治療が必要な病気もあります。この中で注意が必要なのは痛みが訴えられない乳幼児の腸重積症です。10ー15分毎に痛そうに激しく泣いてはケロッとすることを何回も繰り返す場合にはすぐに受診してください。腸重積症では少し時間が経つとイチゴジャムのような赤い血便が出るようになります。特にロタワクチンを飲んでから1週間以内は要注意です。急性虫垂炎は最初は軽い腹痛と吐き気があり、徐々に右下腹部が痛むようになります。臍と右側の骨の間を押すととても痛がり手を放す時に余計に痛がったり、痛みで右足でケンケンできない場合には疑いが強いので、すぐに医師の診察を受けることが大切です。当院での診断の結果、手術など特殊な治療が必要そうな場合は、適切な病院をご紹介します。
【当院で可能な検査】超音波検査、X線検査、CT、 MRI、血液検査

咳・鼻水

風邪気味の女の子

発熱を伴う場合は上に挙げた風邪の症状ということになります。熱があってもなくても、ケーンケーンという咳で呼吸が苦しそうな場合は、声帯付近がむくむクループの可能性があるので、早急に受診してください。発熱がない場合には、アレルギー性鼻炎(花粉症など)の可能性があります。長期間の治療になることが多いのですが、昨今では舌下療法の有効性が確認されておりますので、アレルギー専門医のいる医療機関にご紹介いたします。
アレルギー性の咳では喘息もあります。咳と同時に胸がゼーゼーいうことが多く、苦しそうな呼吸であれば喘息発作を起こしている可能性があります。発作は風邪をひいた時や気圧の変化、運動や疲れ・ストレスなどを切っ掛けに発生することが多く、気管支の最奥部がけいれんして発生します。長く続くと肺が膨張して悪循環を起こしますので、早めの受診が必要です。
痰がらみの咳が1週間以上続いて徐々に悪化する場合は、副鼻腔炎やマイコプラズマ感染症など,抗生剤治療が必要な病気もあります。

便秘

発疹ができた!

便秘の原因はさまざまです。食事のバランス、水分不足、運動不足が考えられます。また、トイレに行くのを我慢することや、新しい環境への慣れないストレスも影響することがあります。定期的な食事、良い食物の摂取、十分な水分補給、適度な運動、毎日の排便習慣を整えることは便秘予防に役立ちます。新生児・乳児期からの便秘や排便回数が週3回以下のことが長く続くようなら、原因を調べて適した治療を行うことが必要になりますので、受診をお勧めします。
(火曜日・水曜日・土曜日にご相談を承っております。)

外傷(けが)と熱傷(やけど)・異物誤飲

外傷(ケガとやけど)

子どもたちは好奇心旺盛で、遊びや日常生活の中で思わぬケガややけどをすることがあります。落ちてしまったり、鋭利なものに触れたり、熱い物に手を出してしまったり。それは、お子さんが世界を学び、探求を重ねていく過程で起こる自然なことです。しかし、ケガややけどは痛い上、適切な処置やケアが大切です。頭部打撲は脳神経外科のご案内となります。骨が折れている場合は整形外科をご紹介致します。
異物を飲み込んでしまった場合,通常のおもちゃなどでは,自然に便に出て来るのを待つことになります。金属が入っていないものはX線撮影をしても確認できません。受診時には飲んだものと同様のものをお持ちいただくと診断の参考になります。飲んでしまったのがボタン型乾電池の場合は,一刻も早い摘出が必要なので救急車で専門病院を受診してください。また直後から嘔吐が続く場合は,食道にひっかかっている場合があるので,やはり専門病院を受診するのが良いと思われます。異物は飲み込むだけでなく吸い込んでしまうこともあります。直後から激しい咳が始まります。声が変わってしまうこともあります。少し手前にある場合には気道を塞いで窒息の危険があります。手指で掻き出せないようであれば,頭を低くして上腹部を圧迫しながら背中をたたいて吐き出させる必要があります。

急な嘔吐や下痢

急な嘔吐・下痢

急に嘔吐したり下痢になった場合は、ウィルス性の胃腸炎や食中毒などが疑われます。嘔吐が主な場合は、ストレスや過食(母乳やミルクの飲ませすぎなど)も原因となることありがます。ともかく十分な水分補給をします(OS1やスポーツドリンクなどを一口二口くらいの少量を頻回に飲ませる)。そのために下痢の量が増えても、出る以上に飲めれば脱水は避けられると言われています。ただ嘔吐で十分な水分摂取ができない場合や水様下痢が続く場合は、乳幼児では急激に脱水になってしまうので、なるべく早く受診することをお勧めします(おむつのお子様では下痢のおむつを持参してください)。脱水が進むと尿が少ない、肌がカサカサして摘まみ上げるとなかなか元にもどらない、ぐったりしている、意識が朦朧としてキーキーいうなどの症状がみられ、点滴が必要になります。食中毒が考えられる場合には、食べたものと同じものを食べた周囲の人の症状などの情報が必要です。脱水になるほどの下痢でなくても、1週間以上続く場合には細菌性胃腸炎の可能性がありますので、できるだけ便を持って来院してください。
【当院で可能な検査】ロタウィルス、ノロウィルス、便培養

検診での異常

尿検査の異常:再検査で異常が一過性のものでないか確認し、血尿の場合には超音波検査で腎臓や膀胱の腫瘍がないか、腎の血管の走行の問題なのかなどを確認、蛋白尿の場合には血液・尿精密検査で腎疾患が疑われるのか否か(腎炎やネフローゼなど)を診断し、適切な施設にご紹介します。
【貧血】血液検査を行い、程度により鉄剤処方など適切な治療を行います。
【心電図異常】心電図の再検査は行えますが、可能なら小児循環器専門医のいる施設の受診をお勧めします。
【漏斗胸】程度の判定を行い、非常に高度でかつ治療をご希望される場合には適切な施設をご紹介いたします。
【脊椎側弯等の脊椎異常】整形外科受診をお勧めします。

発疹

発疹は、お子さんの皮膚に突然現れる赤い斑点やポツポツです。原因は様々で、乳児湿疹や「あせも」、アトピー性皮膚炎、食物や薬による蕁麻疹、虫刺されおよび虫毒に対するアレルギー反応(山や林に行った後ではマダニに対する反応など)、熱がある場合にはウイルス感染(麻疹・風疹・突発性発疹)や細菌感染(溶連菌など)、川崎病などが考えられます。痛みやかゆみがなければ数日で自然に消えることもありますが、原因により治療法が異なるので、一度受診することをお勧めします。特に蕁麻疹の数が急激に増える場合は、アナフィラキシーに至らぬよう早急に治療を行う必要があるので、すぐに来院してください。のどの付近がヒューヒューいい始めていれば、救急車を呼ぶ必要があります。

発疹(発熱と水ぶくれ)

熱があって、頭皮の中や顔面と胸やおなか・背中・臀部・腕の肘より上、足の膝より上に水ぶくれがあり、刻々と数が増える場合は、水痘(水ぼうそう)の可能性があります。非常に感染しやすい病気なので、来院前に必ず電話連絡をいただきたいと思います。

血便(うんちに血が混ざる)

血便は硬い便で肛門が切れた場合によく見られますが、細菌性胃腸炎や食物アレルギーが原因の場合もあります。腹痛を伴えば前述の腸重積症による場合や、白いゼリー状の粘液と赤い血液が便表面に繰り返し付着する場合には消化管ポリープ(幼児のポリープは大多数が良性です)の可能性もあります。年長児で腹痛・下痢とともに赤い血液が多量に出る場合には潰瘍性大腸炎であったり、同じく腹痛・下痢とともに暗紫色の血便が出る場合にはクローン病など稀な病気の可能性もあります。このような病気は稀ではありますが、便を持参するか便の状態を写真撮影して、早めに受診することをお勧めします
(月曜日・火曜日・水曜日・金曜日・土曜日にご相談を承っております。)

慢性的な腹痛・下痢・嘔吐

慢性的な腹痛や下痢・嘔吐にはさまざまな原因が考えられ、食物アレルギーや消化不良、便秘など体の病気によるものだけでなく、ストレスや心の問題などが関係することもあります。特に自律神経系が不安定な思春期には、下痢と便秘を繰り返す過敏性腸症候群といった状態が起きていることもあり、薬剤治療により軽快する場合もあります。極めて稀ですが、腫瘍など特殊なの病気が背景にあることもあるので、必要があれば精密検査を行います。ただ多くの場合大切なのは、お子さんの症状や気持ちをよく観察し、医師と一緒に原因を探ること。親御さんの温かいサポートが、お子さんの安心と回復を助けます。

体の表面のしこり

体の表面にしこりができる原因としては、蚊の刺されや他の虫刺され、皮膚の感染、脂肪腫、リンパ節の腫れなどがあります。ほとんどのしこりは無害で、自然となくなることも多いですが、しこりが大きくなったり、痛みを伴ったりする場合、また長期間変わらない場合は、医師の診察を受けることをおすすめします。耳の下、首、甲状腺、乳腺、手足、胸、腹部、背中などのしこりの検査を行い、治療方針をご説明します。手術が必要そうな場合は適切な病院をご紹介することができます。

不登校や起床時の不調など

不登校となっているお子さんには,頭痛,腹痛,立ちくらみ,朝が起きれない,疲労感 食欲不振など身体の症状が伴っていることも多く,その場合は身体症状の検査や治療を行います。お子さんは周囲が思っている以上に苦痛を感じていることも多いので,その身体症状の解決に取り組むことが第一段階です。睡眠を十分にとり,日々の生活リズムを整えるだけ症状が軽減する場合もあります。心理的なストレスが身体症状を悪化させ,悪化した身体症状のために生活の質が低下し,それがまた心理的ストレスになるという悪循環にも繋がります。専門機関との連携が必要と思われた場合は,ご説明,ご相談の上,ご紹介いたします。なお,日本の子どもたちは世界で一番睡眠時間が少なく,睡眠不足によって不安やイライラなどの様々な症状も出やすく,お子さんの睡眠時間の確保に親は意識的になる必要があります。
(木曜日にご相談を承っております。)

小児漢方治療

西洋薬のみで長引いてしまった感染症の症状に対して漢方薬を併用して軽快治癒していくことがあります。長引いた上気道炎や副鼻腔炎,中耳炎などです。急性期の整形外科領域でも漢方薬併用で治癒期間の短縮を望めることがあります。打撲や骨折,腰痛などです。慢性疾患の症状では,体質改善の目的で漢方薬を継続使用して,症状の寛解治癒に至ることがあります。夜泣きやチック症,過敏性腸症候群,起立性調節障害,月経困難症,慢性頭痛,気象病,ニキビ,花粉症などのアレルギー性疾患,習慣性便秘などです。その他の疾患に対しても,患者さんに合った漢方薬を選択処方して適切な治療を行います。漢方薬は,苦くて飲めないだろうと最初から敬遠される患者さんも多いですが,案外と飲めることも多いので一度試してみることをお勧めします。
(月曜日・木曜日・金曜日にご相談を承っております。)

外来治療可能な小児科疾患

【臍ヘルニア】95%が自然治癒します。
【胃軸捻症】おなかが張って噴水のように嘔吐し、便秘になる病気です。
【肛門周囲膿瘍(乳児痔瘻)】肛門の周りが赤く腫れあがる病気です。
【爪床周囲炎(ひょうそう)】爪の周りが赤く晴れる病気です。
【副精巣炎】幼児期から小学生の陰嚢が赤く晴れて痛がる病気です。精巣捻転と見分ける必要があります。
(月曜日・火曜日・水曜日・金曜日・土曜日にご相談を承っております。)

小児外科疾患の診断

手術や特殊検査等専門病院での治療が必要な疾患では、診断した後に専門施設にご紹介します。
【鼠径ヘルニア】足の付け根付近が脱出した腸で膨隆したり消えたりする病気で、陰嚢内まで膨れることもあります。腹痛があって赤くなっている場合には嵌頓といって出口で腸が締め付けられている可能性があり、大至急受診してください。その場で整復してからご紹介になります。
【陰嚢水腫】鼠径ヘルニアと同様の原因で発生する病気で、手術が必要な場合と自然治癒する場合があります。手術が必要な場合を見分けて、必要に応じて専門施設をご紹介します。
【精巣捻転】小学校高学年から中学くらいの男児の陰嚢が赤く晴れて激痛を伴う病気で、治療まで数時間しか余裕がないので、救急車で直接専門施設を受診することをお勧めします。
【腸重積症や急性虫垂炎】腹痛の項目に記載
肥厚性幽門狭窄症:生後3週間前後から噴水のように嘔吐する病気です。
【胃食道逆流症】頻回の嘔吐や繰り返す気管支炎・肺炎などが主な症状です。
【腸閉塞】嘔吐し続ける状態で、先天性の腸の病気や手術の癒着によるものなど、種々の原因があります。
その他、胆道閉鎖症や胆管拡張症、悪性腫瘍など、ほとんどの小児外科疾患の診断が可能です。
(月曜日・火曜日・水曜日・金曜日・土曜日にご相談を承っております。)

小児科 常勤医師のご紹介

仁科孝子医師

仁科 孝子 (にしな たかこ)

〇専門
小児科・小児外科

〇経歴
日本小児外科名誉指導医
東京都立八王子小児病院外科部長
都立小児総合医療センター消化器科部長
北原ライフサポートクリニック