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インフルエンザワクチンはいつ接種するべきか?

 

 


こんにちは。

北原LSC総合診療科の和田吉生(わだよしき)です。

今回はインフルエンザの予防接種について書きたいと思います。
政府から65歳以上の高齢者は、無料で接種できるよう助成する
という発表があり、今年は例年以上の需要が見込まれます。
当クリニックにもすでに問合せが多数来ております。
予約及び接種開始は10月に入ってから改めてご案内致します。
今しばらくお待ち下さいね。

さて、新型コロナの流行で一変してしまった世の中。
新型コロナに対するワクチン開発も日々進められていますが、
いまだに安全かつ確実な新型コロナワクチンは登場していません。
そこでせめてもと脚光を浴びているのがインフルエンザワクチン。
新型コロナとインフルエンザの流行時期が重なることから、
せめてインフルエンザだけは予防しておこういうわけです。
また、インフルエンザワクチンで免疫を訓練しておくと、
コロナ含め他のウイルス感染にも強くなるという意見もあります。

『インフル予防がコロナ対策で取り沙汰される訳』
https://toyokeizai.net/articles/-/359655

となるとますます前のめりで接種したくなってしまいますよね。
私としても予防接種ができない特別な理由がない限りは、
インフルエンザの予防接種をオススメしています。
ただ、あまりに早く打ち過ぎるのは少し考えものです。
インフルエンザワクチンの有効期間は約5ヶ月と言われていますが、
実際には3ヵ月くらいかなぁという印象です(完全に私見ですよ)。
なので10月初旬に打ってしまうと、年明け以降の最流行期に
予防効果が心許ないものになってしまう可能性もあります。
ですので、私としては10月下旬から11月中旬辺りが、
最も適切な接種時期ではないかと考えています。
(私自身はだいたい毎年その辺りで接種をしています)
これは完全の私の個人的な見解で、当法人の見解ではないです(笑)

もちろん、多少時期がズレても打たないよりは打った方がいいです。
毎年インフルエンザワクチンをきちんと接種することで、
65歳以下の健康な方の発症を60~70%低減できると言われていますし、
65歳以上の高齢者がインフルエンザで亡くなってしまう可能性を
80%程度は低減できるという報告も出ています。
ただ、免疫効果は長くても5ヵ月程度でなくなってしまいますので、
毎年繰り返し打っていくことが重要になります。
時々「自分はたまごアレルギーだから打てない」と仰る方がいますが、
たまごを食べてショック状態に陥るような重篤な症状が出ない限り、
(これをアナフィラキシーショックと呼びます)
多少のアレルギー反応なら打っても問題ないと言われています。
もちろん過去にインフルエンザワクチンを接種した後に
強い副反応が出たことがある方は、接種を控えるべきでしょう。
でもその場合には、せめて同居している方には接種をしてもらい、
集団免疫によってご自身のリスクを減らすべきでしょうね。

最後に、予防接種以外にもインフルエンザを遠ざける方法はあります。
皆さんご存知3密回避、手洗い、公共の場でのマスク着用!ですね。
インフルエンザも新型コロナもウイルスの一種ですので、
私たちが取れる予防策は結局同じようなものになるわけです。
前回も少し触れましたが、マスクが発症予防だけでなく、
重症化も予防してくれる可能性も取り沙汰されています。
そして実際に、今年の南半球のインフルエンザ流行は、
驚くほど少なかったという報告も上がってきています。
https://news.yahoo.co.jp/byline/mamoruichikawa/20200911-00197625/

前年7月~8月の南半球でのインフルエンザの流行状況が、
翌年1月~2月の北半球の流行状況に影響すると言われており、
これは世界中の人々にとって明るい話題と言えますね。
ワクチンを接種することと同じか、あるいはそれ以上に、
今粛々と行っている感染対策が有効だという見方もできます。
ずーっと同じことを繰り返してばかりですが、
三密回避、こまめな手洗い、人前でのマスク着用
やっぱりこの3つが感染予防のキーと言えそうです。


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